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持続可能な社会と、「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて

馬奈木 俊介の写真

 2015年、国連において、2030年までに持続可能でよりよい世界を目ざす国際目標としてSDGs(持続可能な開発目標)が掲げられました。いま、その実践が求められています。実践への大きな要素の1つとして、子どもたち一人一人が持続可能な社会の担い手として、自ら参加しようとする意欲を育てることが大事です。皆さんが興味をもてば、自分とは縁遠いと思っていた地域のかたがたも自然と興味をもってくれます。我々の目標は、さまざまな国や人が対峙する社会問題や社会的課題をいかに解決するかです。

 解決すべき問題や課題は、地球レベルの気候変動や資源の枯渇といった環境問題に加え、貧困や紛争、労働、健康、教育や経済、国・地域間の格差など、多岐にわたります。関係する人たちについても同様です。特筆すべきは、SDGsでは課題解決の際、「誰一人取り残さない」(No One Left Behind)という理念を掲げていることです。皆さん一人一人の考え方と実践が大事です。考え方とは知識だけではありません。どの問題に、なぜ興味をもつのか、何を解決していきたいのか、考え続けることなのです。実践とは、そのために必要な仲間を探して、現実的に解決していくことです。始めは小さなことでも、やがてそのうねりは大きくなっていくのです。

九州大学主幹教授 馬奈木 俊介