《音楽指導のコラム》拍打ちやリズム打ちを取り入れた授業でのポイント
♪指導のポイント1
「音楽に合わせて」を合い言葉に活動しましょう。
「何のために」「どのような活動をするのか」課題や目的を指導してから活動を始めましょう。
オルガンやピアノで伴奏するときもCDの演奏を活用する時も,音楽をよく「聴くこと」が指導のカギになります。
音楽の流れに関係ない動きをしているときは,「音楽に合っていますか。」と声をかけ,合い言葉は「音楽に合わせて」を確認しましょう。子どもたちから言えるようになると「音楽に合わせる」意識が高まります。繰り返し指導しましょう。
♪指導のポイント2
教師が共に拍打ちやリズム打ちをしましょう。
子どもは教師の打ち方を見て真似をします。教師の姿は重要な支援です。
CDなどの伴奏を活用して教師も共に活動しましょう。自分が伴奏していると声掛けだけになりがちです。特にリズム打ちでは,休符やのばす音の指導も音楽の一部として重要な内容であり,子どもだけでは感じ取ることは難しいのです。ぜひ一緒に活動しましょう。教師と共に活動することで,何より楽しさも伝わります。
♪指導のポイント3
音楽に合っていないときは,動きを止めて指導しましょう。
音楽との出合いの学習では,始めのうちは,拍打ちをしますが,ある程度全体に拍がつかめてきたら,音楽に合わせて「歩く」活動も取り入れます。歩くことで,より拍を感じ取ることができるからです。
子どもたちは音楽が聴こえてくると,喜んで動き始めます。しかし中には,音楽の拍に関係なく歩いたり,走り回ったりして「遊び」始める子どももいます。子どもが自己解放しているよく見かける姿です。
こんな時は,恐れず授業を止めて指導しましょう。「音楽に合っていますか。」と声をかけると,合言葉を思い出し学習へ戻ります。拍がつかめていないと感じたときには,教師も共に拍打ちして「音楽に合わせた拍打ち」を確認してから活動に戻りましょう。
また指導の際,走ったり遊んだりしている子どもに対する指導だけでなく「音楽に合わせて活動している子ども」を紹介し褒めましょう。「できていないこと」の指導だけより,「できていること」を褒める指導のほうが,「自分も音楽に合わせて歩こう」と子どもへの意欲が高まります。