☆コラム 発音指導による歌声の実践です。
基本を覚えると,どの学年でも歌にも音読にも,劇にも対応できます。発音の指導は,ひびきのある歌声をつくる,発声につながっています。
コツは文字の後に,「さ」なら「さーあー」と母音をつてのばし発音します。
「三年とうげ」という国語科で学習している教材です。この劇を歌と共に発表しました。具体的に発音指導を示しますので参考にしてみてください。
① 三年とうげでころぶで ないぞ
⇒ 三年は,さあん ねえん,と一語ずつ弧を描くように発音します。子どもたちに手で弧を描いて発音するよう指導します。身体表現を取り入れるとより実感できます。
ころぶでのこは,KO。Kのつく言葉は力を入れて発音。口の近くに手を当ててKOと発音したときに息が出ることを実感させます。
② 三年とうげでころんだ ならば
⇒ ならばは,なあ らあ ばあ 一語ずつ弧を描くように発音します。
③ 三年きりしか生きられぬ
⇒ きりしかは,Kのつく言葉の発音です。力を入れて息を吐きながら発音します。「しかのし」は,S。上下の歯をつるように息を破裂させる感じで発音します。
④ 長生きしたけりゃ ころぶでないぞ
⇒ ながいきの「なが」は,「な」のまえに「ん」をつ,「んなが」と発音します。「ん」をつると「な」が発音しやすくはっきりと聞こえます。「ん」を強めに重心をかけて「んな」と。ながの「が」は,口を縦に開け,「あ」の口形で発音します。
三年とうげで 転んだならば(既述)
⑤ 長生きしたくも 生きられぬ
⇒ 生きられぬの「ぬ」は,「ぬう」と「う」をのばすように発音します。発音だけでは難しかったので,「ぬう」と言いながら体を前に出します。はっきり発音できます。ここでも身体表現を通すと実感しやすくなります。
《その他》
長生きするとは こりゃめでたい
⇒ めでたいのたいは,「たあい」と「た」に母音の「あ」をつて弧を描いて発音します。
この指導に取り組むと,今までと劇的に表現が変わります。ぜひ試してみてください。
具体的な指導への取り組みとして,研修にも伺います。できることはみんなで分け合い力をつける,それが私の目指すところです。