小学校生活
連絡帳がたくさん来ます。「カーデイガンを持たせてもよいですか」など,家庭で判断することまで質問されます。
【答え】
気軽に話せる雰囲気づくりを心掛け,相談しやすい先生を目ざします。
【なぜ】
入学したての子どもたちと同様に,保護者の方々も初めてのことばかりです。本当にわからなくて聞いてくる場合と遠慮して確認される場合もあります。この質問の場合も幼稚園や保育園では教育方針によって上着は着用させない園もありますから,小学校ではどのようにするのかと気になり確認しているのです。教師にとっては些細なことでも,保護者の方には「悩み」になっている場合もあります。
特に,いつでも気軽に相談できる雰囲気をつくっておくことが大切です。なぜなら疑問を感じても相談しにくいと一人で抱え込んだり,保護者同士で話している間に話が違う方向に進んだりして,問題が大きくなってしまうことがあるからです。一年生の一年間での成長は,目に見えるほど早く大きいものです。五月の連休明けには,登校を渋る子どもも出てきます。秋頃になるとさらにグンと成長し,さまざまな面が見えてきます。嬉しい反面,不安や心配を感じる保護者の方も少なくありません。
そんなとき,気軽に話せる雰囲気があると,保護者の方も「いつでも,どんな小さなことでも先生と話すことができる」と,安心します。
「いつでも気軽に」が重要なのです。家庭訪問や個人面談,懇談会などは,公的な感じがして個人的な話や相談は申し出にくいものです。年間を通していつでも相談できれば,早い時期に子どもの抱える問題を解決することができます。そして,保護者の方の気持ちが安定すると子どもの気持ちも平常に戻ります。
入門期の指導は,子どもと保護者の方と双方への配慮が必要です。