児童・生徒のみなさんから
Q1 会社ができたのはいつですか? 場所はどこにありますか? 会社は、1948(昭和23)年にできました。最初は東京都中央区銀座にありましたが、1951(昭和26)年に東京都千代田区神田神保町に、2020(令和2)年に東京都江東区有明に移転しました。
東京にある本社のほか、北海道から沖縄まで全国に九つの支社・営業所があります。Q2 何人ぐらいの人が働いていますか? 会社全体で約250人が働いています。
Q3 どんな本を出版していますか? 小学校・中学校・高等学校の教科書を中心に、副読本や教材、先生向けの指導書や教育図書、一般向けの図書などを出版しています。
Q4 何種類の教科書を作っていますか? 小学校は、国語・書写・社会・算数・理科・生活・音楽・英語・道徳の9教科、中学校は、国語・書写・社会(地理、歴史、公民)・数学・理科・音楽(一般、器楽)・英語・道徳の8教科、高等学校は、国語・公民・音楽・書道・英語の5教科の教科書を作っています(令和2年度)。
Q5 教科書を作るのに、どのくらい時間がかかりますか? 教科書を作り始めてから児童・生徒のみなさんの元に届くまで、約4年かかります。
まず、どんな教科書を作るか考え、資料を集めたり原稿を書いて検討したりして、文部科学省の検定を受けるための教科書(申請本といいます)を作るのに約2年かかります。次に、検定による修正を加えて審査に合格し、見本となる教科書(見本本といいます)を作るのに約1年かかります。そして、地域ごとに使用される教科書が選ばれ、最後に内容の更新や確認をして、みなさんに届ける教科書(供給本といいます)を作るのに約1年かかります。
このように、教科書ができるまでには長い年月がかかっています。Q6 教科書を作るのに、どのくらいの人たちが関わっていますか? 教科書は、多くの人たちが協力し合いながら作っています。
例えば、教科書の構成を考えたり原稿を書いて検討したりする著作者や編集者、作品を提供する作家や音楽家、教科書で紹介している働く人たちや地域の方々、レイアウトや色使いなどを考えて紙面を作るデザイナー、写真を撮影するカメラマン、絵を描くイラストレーター、地図やグラフなどを作る制作会社、印刷や製本をする印刷・製本会社など、さまざまな仕事をする人たちが関わっています。Q7 教科書の内容は、どのようにして決めているのですか? 教科書は、文部科学省が定める「学習指導要領」や,実際に教科書を使用している学校の先生方の意見などをもとに、世の中の動きもふまえて作られています。著作者とよばれる学校の先生やその教科の研究者と、会社の編集者とが編集会議を何回も行い、教科書の内容構成を考えたり、原稿や紙面について検討したりする作業を繰り返しながら、内容を決めていきます。
Q8 教科書の内容は毎年変わるのですか? 年によって変わることがあります。教科書の記述内容について、世の中の動きにより変更が生じたり、誤りが見つかったりした時には、訂正して印刷し直しているからです。
Q9 教科書には値段が表示されていませんが、いくらですか? 教科書の値段は、「文部科学大臣が認可し官報で告示した定価」と決められていて、毎年変わります。教科や学年によっても異なりますが、教科書1冊当たり小学校で平均378円、中学校で平均547円(平成30年度)となっています。
小学校と中学校の教科書は、国の法律により無償でみなさんに配られていますが、その費用には税金が使われています。Q10 教科書の検定とは何ですか? 民間で作られた図書について、文部科学大臣が教科書として適切かどうか専門の機関を通じて審査し、これに合格したもの(検定済教科書といいます)を教科書として認めることを「検定」といいます。教科書は、この検定を経て初めて、学校で使用される資格を与えられています。