4.体操着の着替えなど,衣服の脱ぎ着や支度にすごく時間がかかる子ども
原因を考えてみましょう。
衣服の着脱は一つの習慣です。家庭でどのように経験しているかにより,大きく違いが出てきます。入学しても大人に着せてもらってくる子もいます。
特に朝は忙しいので大人が着せてしまい,気がつくと子どもは手を広げて立っているだけなんてことさえあります。恥ずかしながら私の経験です。
自分のことは自分でできるようにすることを目指して支援します。そして,可能な限り時間内にできるように育てます。
ボタンが多い服,後ろに止める金具がついている服など,子どもの手におえないものはお家の方に相談しましょう。
(1) ボタンやホックの扱いがうまくできない。
(2) 脱ぎ着に時間がかかっても自分でできればよいと思っている。
(3) 脱いだ服の片付けができない。
(4) おしゃべりしていて手が止まっている。
(1) の子どもには,服を脱いだ時にボタンをとめる練習をさせましょう。着ているとボタンがよく見えないので,うまく止められずまたかけ違いも起こります。服を机に置いて上から順に止めることを教えます。付きっ切りでなくても声掛けだけで十分です。
(2) の子どもには,「長い針が7までに着るよ」などと投げかけ,ゲーム感覚で取り組めるよう支援します。多少ボタンが掛け違っていても裾が出ていても時間内にできれば「良し」とします。時間内に着ようとする意識がもてればよいのです。
(3) の子どもには,小さく丸めるしまい方を指導します。服を縦や横に半分に折り,端からくるくると丸めます。服を入れる袋に合わせてたたむことは難しいことです。初めのうちは一つずつ丸めて入れてよいことにしましょう。荷物は小さく少なく。できるだけ小さく丸めることを支援します。
(4) の子どもには,今,すべきことに集中して取り組むことを指導します。社会は時間によって動いています。学校はそれを学ぶ場です。時にはそばについていて「後○○分でできるといいね」と声をかけるなどして時間への意識を育てます。