小学校生活
指示や話がなかなか伝わりません。入門期の子どもへの言葉づかいは難しく感じます。わかりやすく伝えるためには,どのように工夫したらよいですか。
【答え】
一文一内容で話しましょう。
ゆっくり話す,大事な言葉は強調するなど,話し方を工夫しましょう。
そして,1回だけ話します。同じ話を繰り返しません。もちろん「1回だけ話します。」と約束しておきます。
【なぜ】
伝えることが多いからと,一文に複数のことを入れて話していませんか。
入門期の子どもは,一度に二つ以上のことを聴き取ることはできません。
教師の話は,伝達ではありません。子どもたちに大切なことを指導するための話です。教師の話し方は子どもの「話す力」「聴く力」を育てることに直結しています。
したがって教師の話は,一文一内容に整理して,わかりやすく伝える力が求められているのです。
また,同じ話を繰り返し話すと,「聴いていなくても大丈夫。先生は,繰り返すから。」と教師の行動を読み取り,聴く必要性が失われ,聴く力をつけることはできません。
「1回で聴き取る力」を育てることは,子どもに自分が学習者であることを意識づけることにもつながるのです。
【方法】
話し方の例
- これから図書室に行きます。
- 「読む本」を一冊借りてきます。
- ロッカーの前に,背の順,2列に並びましょう。
誰が,何時,順序,場所,数など,話の内容が具体的にイメージできるように,整理して話しましょう。
話の内容を箇条書きにメモするのも,わかりやすく整理するための一つの方法です。