最近,事故や怪我が多くなってきました。子どもたちは,いつも通りの生活をしていて,特に仲が悪いなどの理由ではありません。
【答え】
学習環境を見直しましょう。環境は教師自身の心も含まれます。
安全を確保する空間づくりと,ゆったり構える教師の心の余裕(できるだけ)との両輪で考え工夫しましょう。
【なぜ】
ゆったりした気持ちで子どもに接していますか。入学式からここまで,慌ただしい毎日だったと思います。教師自身が心も体も疲れていると余裕がなくなり,その気持ちが子どもたちに伝わってしまいます。
また,物的な環境として,教室内の環境を見直しましょう。
教室内にすぐには使わないものや,既に使い終わったものなど,いらないものが置かれていませんか。やたらに走る,動きまわる,急に飛び出すなど,大人にとって不測の行動をするのが,子どもです。子どもたちの動きが妨げられないような,安全な空間が保たれていることが,学習環境として重要です。
【方法】
まずは,教師自身が落ち着きましょう。時には自分へのご褒美。仕事を離れて,自分一人の時間をもちましょう。
次に,物的環境の見直しです。教師の机の上や周りに,使い終わった教材やプリントのあまり,教師自身の私物などが置きっぱなしになっていませんか。また,子どもの机の横に,道具や手提げ袋などがかけられていないかなど,いらないもので空間が狭められていないか,見直しましょう。また,かさばる体操着や楽器類,共有の物などは,置き場所を決めていると思います。その場所に置いているのか,また場所が適切かなども見直すとよいでしょう。
片付いた空間が,落ち着きある空気感を生みだし,子どもたちの心を落ち着けます。
さらに日ごとに気温の変動も激しいこのごろです。窓の開け閉めや日差しを防ぐこと,気温に合わせた服の脱ぎ着など,教師が気遣い声をかけなければ,子どもたちは,暑くても朝着てきた上着をそのまま着ていたりして,暑さを回避する工夫をしないままでいます。家庭など学校外の場では,空調設備など自動的に快適な空間が保たれているため,自分の体温調節のために服を脱ぎ着する習慣さえも少なくなっているからです。
「こんなことも」と思うようなことも入門期の指導には,必要な内容なのです。