小学校生活
学級活動では係を決めて活動していますが,教師のお手伝い的な活動になりがちで気になります。どのような指導が必要ですか。
【答え】
次の二つのことを指導しましょう。決める順番が大切です。
(1) 仕事の内容を考える。「あったらいいな,こんな○○」
学級のみんなが楽しく生活することができるようにするには,どのような仕事をするとよいのかを話し合いながら考える。
(2) 係の名前を考える。
仕事の内容が,学級のみんなにわかるような係の名前を考える。
【なぜ】
係活動は,よりよい「学級づくり」を目ざすところです。学級目標に関連させながら,どのような係があったらよいか,まず仕事の内容に焦点を当てて決めていきます。なぜなら,先に係の名前を決めてしまうと「誰のためにするのか」「何の仕事をするのか」係活動の意味や仕事内容に対する理解が十分でないために,時間がたってくると「係はあるけれど活動なし」と係活動が形骸化してしまうのです。
係の名前に対するイメージだけで活動し,仕事内容に対する共通理解がないため,子どもたちの活動は膨らまず,子どもたち自身で活動をつくることができないのです。まず仕事の内容を考え合うことから始めましょう。
【方法】
例を挙げて考えましょう。
「明日も来たくなるみんなの1組」など,係は学級目標に関連させてつくります。
子どもたちとともに考え具体的にイメージをもたせましょう。
「どんな1組だったら来たくなるかな。」
→「きれいな飾りがあると楽しい」
飾りを作って教室を飾ろう。
⇒飾り係をつくろう。
→「みんなが仲良くしているとうれしい」
みんなで一緒に遊べると楽しい
⇒ゲーム係をつくろう
係活動の指導は係を決めるときだけではありません。常時活動への支援や指導を続けることで子どもたちは係活動の意味や楽しさを実感していきます。
「誰のための」「何のための」係なのか,目ざすところを意識して指導に取り組みましょう。