夏休みの宿題や作品を集めますが,いつも返却に手間取ってしまいます。
【答え】
集める日と共に「返却日」を決めておきましょう。
【なぜ】
夏休みの宿題,集めた日からずいぶん経って「返し忘れた!」なんて経験がありませんか。
私はありました。休み明けのこの時期は,子どもだけでなく自分自身もいつものリズムになるまでに時間がかかります。いつもなら短時間でできることが,なかなか取り組めなかったり,処理に時間がかかったりしてしまい,いつの間にか返却することを忘れていました。だいぶ経ってから教師用ロッカー奥の「山」を見つけたときには,動悸と冷や汗。申し訳なく恥ずかしく,今でも顔から火が出る思いです。「集める」ことばかりに気がむき,返すことには無頓着になっていたのです。返す日を決めておけば,こんなことにはならなかったと反省しました。夏休みの課題や作品はその年だけの宝物です。できるだけ早い時期に,しかも,きれいな状態で返却できるようにすることが,子どもに対する教師としての姿勢だと考えます。
ワークシートやプリント,ノートや作品など「集める」ことは,日常的にあります。しかし,相手が子どもであることに気持ちが緩みがちではと感じます。返すのが遅くなっても忘れても「先生だから」と遠慮して子どもは何も言いません。ワークシートもノートも作品も学習の証しです。評価して子どもの手に返して,初めて学習したことになります。なぜなら,評価は,次の学習をより良くするためのものだからです。集める前に,返す日を決めておきましょう。
【方法】
「集める日,評価する日,展示期間,返す日」の四つをセットに計画しておきましょう。返す日は,できるだけ早い日にしておきます。
「集める,評価する,展示する,返却する」は一連の流れです。仕事の流れを止めないことです。
そして,一言添えるなど丁寧に評価することが,子どもへの誠意にもつながります。評価はよいところを認め,賞賛し,更によくなるためのものです。対話であることを意識して,次のやる気につながる評価をしましょう。