☆コラム 入門期の教師にとっての健康長寿
「今日もこんな時間になってしまった。」と嘆いている先生方。自分の体は自分で守る。子どもたちに健康教育をしているにも関わらず,自分の健康にはとんと無関心であったり,関心はあるものの思うに任せぬ日々であったり。つらいところと感じています。かくいう私も朝食をとらず出勤。給食は子ども以上の量を食べ,夕方にはコンビニに走りお菓子や夜食を並べての夜仕事。夜遅い帰宅でも気持ちが満たされず遅い時間の夕食。当然,体をこわして子どもたちに迷惑をかけてしまったこともありました。
今,顧みると,食の重要性についてもっと真剣に考えるべきであったと反省しきりです。自己管理ができていなければ,よい仕事はできないのです。
教師の仕事は,知力以上に体力がものをいうと実感しています。なんといっても,子どもは,元気で明るい先生が好きです。ですから,子どもたちとご自分のために,食生活には気を遣うべしと考えます。体は食べたものでできているからです。
自分の仕事時間割をもとに一日の食生活を考えてみましょう。
朝食。時間のない中で,仕度をしながらでも食べることができるように,前日に何か一つ用意します。おにぎりやパン,スープや野菜ジュースでも大丈夫。気をつけたいのは,できるだけ自分で作ること。便利な食品が有り余る時代ですがよく見てください。授業の教材を考えるように食材や調理方法などに関心をもちましょう。いくら三食しっかり食べたとしても添加物いっぱいの食べ物では,体にいいとは言えないのではと考えます。
時間や体調で食事を作ることができなければ,せめて,どこの誰が作ったのかがわかる食べ物を買いましょう。私は怠け者なので「ああ今日も一日頑張った」と思うと,自分にご褒美のように中食を買い込んでしまう習慣がありました。食べたものは,長い時間をかけ,知らないうちに自分の体となります。無知な食生活は,確実に健康状態として現れてきます。実感です。
健康な体は一生の宝物。子どもへの指導と共に,自分が実践者になるように心がけたいと,遅ればせながら反省し,自分で食事を作る私です。
また,食生活の偏りは体だけでなく,心にも大きく影響します。いろいろな食べ物を食べていると栄養のバランスがとれ,自然に体の中が回ってきます。「何を食べればよいの?」の答えは虹色。難しいことはありません。買い物かごやお鍋の中,お皿の上など,食材や料理が赤・黄・緑・紫・白・黒・茶など何となく「虹色」になっていればよいのです。全色そろわなくても大丈夫。数日単位で考えればよいのです。「何となく」それらしくなっていればよいのです。
以前,同僚の若い先生は,夜用にお弁当を持ってきていました。夕べの残りを夜のうちにお弁当箱に詰めておくのだそうです。私を含め多くの人たちがお菓子を食べて空腹を紛らわしているのに,手作りのお弁当をおいしそうに食べていました。お弁当とまでいかなくても,おにぎり一つでもいいと思います。
入門期の担任は本当に体と心と両方の体力が他学年以上に必要です。自分のためにしっかりと大人の食育を考え,実践し「いい仕事のできる自分」を創りましょう。