小学校生活
夏休み明けの学級経営で,見通しをもつためにはどのような準備が必要ですか。
【答え】
子ども一人一人の姿を把握し,資料化します。
【なぜ】
夏休みのように少し時間をおいてから子どもの姿を振り返ってみると,学習面のことは記録を見て思い出せても,行動や心情や友達とのかかわりなどについては具体的に思い浮かべることができずにはっとすることがあります。鮮明に印象に残っている子どももいれば,申し訳ないけれど曖昧にしかその育ちを思い出せない子どももいて,見ているつもりでも見取れていなかったと反省しました。
夏休み明けのこの時期からは,子どもたちが著しく成長する期間です。学級経営の基本は,いうまでもなく一人一人をどのように育てるかということですから,それだけに子どもたちの育ちをこの時期に一人一人把握しておくことが学級経営において重要な鍵となるのです。
【方法】
登校してきた子ども一人一人を今まで以上によく見取ることを意識します。子どもの今の状況を記録しておきます。一週間ぐらいの期間で取り組み,その後これからつける力を個々に加筆していきます。
休み明けは,子どもも先生も今一つ波に乗れない日々でしょう。きっちりと規準を設けて見取るのが理想ですが,この時期の見取りはいつも以上に「体感」を生かしましょう。言葉や行動に見えないことも見えてきます。体感は教師としての,特に入門期を担任する教師にとっての重要な力量です。入学から休み前まで担任として子どもたち一人一人を見てきたのですから,自信をもって取り組みましょう。
記録した内容は,必ず資料化しておきます。一人一人のカルテや名簿の工夫など,常時活用しやすい形で資料化をしておくと,今後の学級経営の柱となります。常に身近に置いて加筆訂正できるようにしましょう。こうすることで生きた学級経営の資料となります。すぐに取り組みましょう。