小学校生活
☆コラム そんなに自分を追い込まないで!!!
先日,研修会で初任の方から,次のようなお話を伺いました。一年間の研修を受けての振り返りです。
「研修に参加して頑張ってきたけれども,できなかったことが多すぎて悩むことの多い一年でした。」
下記がその内容です。
- 子どもに力がついたという実感が得られる授業はごくわずかでした。
- 評価規準を決めて授業に臨んでも,授業にうまく反映できませんでした。
- ノートをすぐに返すことができず,ノートやドリルがいつも山積みで負担になっていました。適切な評価ができているか不安でした。
- 苦手な教科(技能を伴う教科)では,手本を示すことができず,どうしてよいか悩み,その時間が苦痛でした。
- 週案や提出書類など仕事のペースが遅いため,いつも何かに追われていて余裕がありませんでした。
お話を伺いながら,その内容に驚いてしまいました。
なぜなら,これらの内容は,経験年数に関わらず,多くの先生方の悩みそのものだったからです。初任での一年間でこの内容に気づいたこと自体が,素晴らしいと感心しました。
自分の授業や取り組みを振り返り,分析し,今後の自分をどのように成長させていくのかを考える。言葉にすることはできても,実践する,できるようになるには,やはり時間がかかります。
かくいう私も,今でこそ,少しは授業や指導におけることが見えてきていますが,まだまだだと感じています。目にすること体験することすべてが「学び」だと再認識する日々です。私の母校の校歌に「学びの道にいそしむは,我らが日々の務めなり」とあります。少し時代がかった言葉ですが時代が変わっても生涯学び続けることはこの仕事に限ったことではありません。生きることそのものが学びだと考えます。
特に教育は物を生産する仕事とは違い,結果を得られるのには時間がかかります。もちろん一時間ごとでの授業評価はできますが,仕事における自分自身への評価は見えにくいものです。
教師という仕事に誠実に向き合うことでの成果は,何年経験しても満足できることはありません。
10年経つと一人前と言われています。まだ初任。初めの一歩です。そんなに自分を追い込まないようにしましょう。魔法の言葉「自画自賛」も時には使ってみてください。