☆コラム 授業の充実・子どもの成長・多彩な行事。多様な内容が山積みの秋。すっきりした生活を心がけて,この期間を乗り切りましょう。
12月までのこの期間は,学習の充実や目白押しの行事をこなしていく長丁場の期間です。子どもたちもグンと成長し,学習でのつけたい力もさらに増えてきます。それだけに,これまで以上に授業の充実や授業力が求められます。
また,各行事においては,入学からこれまでの期間で子どもたちについた力を,保護者の方々にお示しする場面もあります。一人一人が十分に力を発揮できる内容も求められるのです。
この期間は特に夏前と異なり,多彩な「想像力」と「創造力」が必要になってきます。それだけに自分自身が充実していると頭がすっきり整理されるため,向き合う仕事にも力を発揮できます。いいアイデアや豊かな発想と創造性も生まれます。
そのために要重なのは,健康です。体が元気ですと心も元気になります。少々のことも乗り切れます。思考が前向きになります。他との協働も互いのよさを素直に受け止め合い,力が高まります。
そして,健康を支えるのは食事です。体は食べ物でできています。1934年アメリカのシェーン・ハイマーがラットの実験により「食は生命を刷新すること」を発見しました。その後,世界にこの考えが紹介されたといわれています。
正しい食事は正しい心と体を作ります。有り難いことに一日三食のうち一食は給食に助けられています。大切なのは朝食。今,さまざまな朝食効果と食事の例が書店にはあふれています。「何を食べたらいいのかわからない。」「朝から食べたくない。」とつぶやく方は情報を少し見ただけでも考え方が変わるでしょう。
私は長年,朝食抜きで,夕食はというと,夜食に近い時間でのコンビニフルコースの食生活を続けていました。40代後半から深く後悔する健康状態に陥ってしまいました。
「なんだそんなこと」と思われるかもしれませんが,かつての私は,健康への関心や食事の重要性に気づかず,体調不良が常となるような生活でした。
いつも自分に自信がなく,不安と葛藤の中で気持ちが安定しませんでした。ですから周りとの関係もうまくとれませんでした。一人で右往左往するばかり。自分だけが仕事をしていて大変な思いをしている,本気でそう感じていたのです。授業公開や研究発表を12年間続けましたが,いつもその日が近づくにつれ,体重が増加。初めの5年間で10キロの増加です。体重だけでなく,考え方にも余分なものがつき,クリアな考えには至らなかったのです。
体の不調や仕事・人間関係がうまく回らなかったのは食事に起因していたことを知り,「もっと早く知りたかった」と思うのです。
侮るなかれ,食生活です。食は生命そのものなのです。10年前から各専門医の講演で学び,このことに気づきました。
既述原稿に二つのそうぞうりょく「想像力」と「創造力」についてふれましたが,教師の仕事は,まさにこの二つの力が仕事の鍵と感じています。
子どもの見取りも授業づくりも,マニュアルではできません。目の前の子どもを見て自分の感性で感じ,「想像力」と「創造力」を働かせることで結果を出していくのです。
その力が思う存分発揮できるのは,健康な体と心なのです。健康であれば欲しいと思う情報を敏感にキャッチできる感性が鋭く磨かれます。ふとしたことの中に「これだ!」と思う情報に気づけ,素晴らしいアイデアも浮かんでくるのです。
「きらっと」光る仕事(他者とは違う子どもをさらに生かすことのできる仕事)をすること。それは子どもたちの力を存分に発揮させ,「できた・わかった」と実感できる結果を導き出すことにつながるのです。
是非,ご自身の健康とそのための食生活について考え,自信をもって「いい仕事」をする「自分づくり」に取り組み,この期間を乗り切りましょう。