これから12月までの期間,授業も行事も立て込み,気持ちばかりが焦ります。
【答え】
12月までの見通しを作りましょう。
【なぜ】
夏休み前と違い,日々の内容や月ごとの取り組みが多様化します。それだけに時間の流れが速く感じ,「そのうちに」と思って迷っている間に時間切れとなり,十分な工夫や指導ができないまま残念な結果になりかねません。
「何を=内容」「どのように=方法」「いつ=取り組みの時期と時間」「どこで=場所」を時間の流れにそって整理しておくと,何にどれくらいの時間が必要なのかが事前に掌握でき,取り組みに余裕が生まれます。途中での改善もでき,指導に落ち着いて取り組むことができるのです。
何より子どもへの指導に十分な余裕をもつことができます。普段の活動と違い,力もつきにくく結果も見えにくくなります。指導に焦りが出て,つい大きな声を出してしまうなど,何のための取り組みなのか本末転倒になってしまうのではと案じられます。事前に見通しておくことができたら,落ち着いて指導に取り組むことができるでしょう。
【方法】
学級暦等を作成している方は,詳細な計画を書き込みましょう。
これから作ろうと考えている方は,12月,または学年末までの見通しを一枚の紙に表してみてはどうでしょう。取り組む内容を時系列で「見える化」するのです。
月ごとの授業と行事を書き込みます。必要な時間も書き込みます。
授業は重点をかける単元を決めます(これは,学校のカリキュラムをもとに学年で考え決めていると思いますが,取り組んでいなければ話題化して学年で揃えます。学年でのつけたい力をもとに決めるからです)。
重点単元が決まると時間の見通しがもてます。行事にかけられる時間を把握しやすくなるからです。あくまでも基本は授業ですから。
行事の内容も重点を決め,「何を」「どのように」取り組むのかを精選しておきましょう。
取り組み始めるとあれもこれもと指導の内容が増加してしまい,時間はかけたけれど実を結ばずになりかねません。少しでもよいものを作りたいと思う気持ちから「思い」が膨らみ,何のためにというゴールが見えなくなってしまうのです。
目ざすは子どもたちに「できた,やった!」を実感させ,満足と楽しさを味わわせることです。ゆとりある指導に向け,指導を「見える化」して取り組みましょう。