学習発表会など,長い時間をかけて成果を発表する会への取り組みでは,いつも時間切れで練習不足になり,満足できる活動に結びつきにくいのが悩みです。教師として,どのような力をつけることが重要ですか。
【答え】
「見通しをもつ力」をつけましょう。目ざすゴールの日から逆算して,練習計画を立てましょう。
【なぜ】
No.39に掲載したように「見通しをもつ力」は,子どもにつけたい大切な力です。この力は,学習や生活という学校生活だけでなく,日常での生活や仕事など生涯にわたり,充実した毎日をつくるために重要な力です。
なぜならば,見通しをもつことで,取り組む内容や時間,空間などが具体化し,「何を」「いつ」「どのように取り組むか」を把握することができるからです。例えば教師自身が準備しておくこと,学年で話し合って決めること,子どもに指導することなどが明確化し,より充実した指導を行うことができ,子どもたちに「できた」と満足感を実感させることができるのです。
見通しをもたずに進めると「その日暮らし」になりがちです。指導する段になって,事前の準備ができていないために活動が制約され,子どもの発想や思いを生かすことが難しくなります。ともすると,時間切れで結局は教師の主導でまとめてしまうなどという事態にも陥ります。当然子どもたちに「できた」と満足感を味わわせることはできません。そして,このようなことが続くと,教師と子どもたちとの信頼関係も難しくなってきます。
教師の仕事とは,子どもへの指導を行い,子どもが満足を実感できて初めて「教師の仕事」と言えるのではないでしょうか。
「見通しをもつ力」をつけることは,指導を充実させるとともに,教師自身の生き方までをも豊かにします。
【方法】
(下記は例です。参考にして自分なりの形を工夫してみてください。)
1枚の紙に必要事項を書き表します。1枚にすることで全体が俯瞰できるからです。それぞれの項目でのゴールを決め,逆算して,取り組み始めの日や,その過程での計画を記入していきます。子どもに関することは,教室に掲示しておくと子ども自身にも見通しがもてます。
2月1日~28日 |
3月1日~31日 |
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行事 |
懇談会・大掃除・修了式 |
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子ども |
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教師 |
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