子どもたちの作品を掲示していますが,子どもたちが自分や友達の作品を楽しめるような掲示にするにはどのような工夫がありますか。
【答え】
作品は子どもたちの見やすい高さに掲示しましょう。
一人一人の作品のよいところがわかるようにしましょう。
そして,作品掲示の仕方そのものを作品として考えましょう。
【なぜ】
誰のために,なぜ作品を掲示するのか,相手意識と目的意識を考えてみましょう。
保護者の方に見ていただくこともありますが,作り手の子ども自身の学習での満足感や次への意欲,そして友達の作品を見合う楽しさなど,学び手である子どもたちのための掲示です。
ですから,子どもの作品のよいところを認め,紹介することや友達の作品が見やすいことが掲示するうえで大切です。
また,掲示全体から感じ取る題材の意図も大切な視点です。
例えば「楽しい遠足の思い出」という題材で作品を掲示します。どのように掲示すると楽しい遠足が感じられるでしょうか。画用紙を縦横に順に並べて,全体が「大きな画用紙」のような掲示の仕方では,楽しい感じは伝わりにくいでしょう。
子どもたちに見やすく,一人一人の作品のよさが伝わりやすく,題材の意図が感じ取りやすいことが,作品を掲示する意味だと考えます。
【方法】
よいところを書いたカードの形や貼り方を工夫します。吹き出しの形にすると,作り手や作品により親しみがわきます。作品の裏側からテープなどで,直接貼り付けてよいでしょう。
四角いカードや作品の下に作品とは別に貼るなどの方法も見られますが,入門期には子ども自身では,まだ書くことも読むことも十分ではありません。
簡単な言葉で教師が書きましょう。掲示するだけでなく,鑑賞する機会ももつと,さらに学習への意欲や作品への親しみがわきます。
そして掲示全体は,山の形のように底辺に多くの作品を並べる,川の流れのように斜めに配置する,グループでブロックにしブロックを点在させるなど工夫しましょう。
必ず全員の作品を掲示しましょう。名前を書かせるときには,誤字脱字を確認して子どもに恥をかかせないように配慮しましょう。