☆コラム ~「振り返り」と「見通し」学びを支えるノート指導~
前項の振り返りと見通しの学びを支えるのはノート記録です。記録する習慣をつけましょう。特に,入門期でのノート指導では,短くても記録する大切さを指導します。そして「どこに,何を書くのか」書き方を決めて「見やすく,わかりやすいノートづくり」を目指します。
1. 記録する習慣をつける
書く速さなど書字がまだ十分ではないため,負担にならないようにすることが指導の鍵となります。たくさん書くことより,記録することの大切さを指導します。「記録しておくとこんないいことがあります」を実感させましょう。
2. 書き方を指導する
算数のノート。一枚または見開きでまとめます。計算問題は,頭をそろえる,一問ずつ行を空けるなどすると見やすくなります。
文章題は一問を一枚にまとめられるよう書きます。一ページが無理な場合は見開きでもよいのです。慣れてきたら問題も書かせますが,図や絵,式,計算,答え,振り返りが一目で見渡せることが大事です。ですから,指導の鍵は,紙面の「どこに」「何を」書くのかを決めて指導ことです。図や計算などは,いつも紙面の同じ場所に書くように指導します。
3. 使い方を指導する
大事なことには色分けしてしるしをつけます。また,間違いは大切な学びの宝です。間違いは消さない,正解は色を替えて書く習慣をつけます。
4. ノート記録の定着を図るため「ノート指導の定着の鍵は二本の柱で繰り返し」
○机間指導でその場ですぐ指導
○曜日を決めて定期的に集めて指導
指導で気をつけたいこと
ここでの指導は,記録する習慣をつけることとノートの紙面のどこに何を書くのか,ノートの書き方です。ですから,文字の大きさが不ぞろいでも多少雑に書いていても大目に見ましょう。もちろん丁寧に書くことは大切ですが,書字指導まで望んでしまうと,乗り越えるハードルが多くなり過ぎ,意欲がもてなくなってしまいます。指導は,誤字脱字程度に絞り,拘らないようにします。