小学校生活
本好きを増やしたいと考え,読んだ冊数を表にするなど,工夫して取り組んでいます。冊数の少ない子どもへの支援を知りたいです。
【答え】
読む冊数が少ない理由を考え,支援を工夫します。
「本を読むことが好きになる」ことが指導の目ざすところですから,あまり冊数にこだわりすぎないようにしましょう。
【なぜ】
子どもが,本を読まないことの理由を考えてみましょう。
○本を読む楽しさを味わう経験が少なく興味がわかない。
○文字がまだよく読めない。
○言葉のまとまりをとらえて読むことができないので,内容を理解するのに時間がかかり,面倒に感じる。
○じっと座っていることや黙っていることが難しい。一人でいられない。
【方法】
一人で本と向き合う姿勢や,習慣を育てる気持ちで取り組みましょう。
読み聞かせたり,一緒に読んだり,絵を見て対話したりしながら読み進めるなど,一人で向き合おうとする心や習慣を育てましょう。
もし,物語での取り組みが難しいと感じたら,図鑑から入ってもよいでしょう。知らないことやわからないことを調べ,わかるようになるための本であることを知らせます。興味のあることを切り口にして,本に親しむ楽しさに気づかせましょう。
一人ひとりの成長には違いがあります。子どもの様子を見取りながら,取り組みを積み重ね,本を読む習慣に結び付けましょう。
本と向き合うことは,「自分で考える。自分で表現する。」など,まさに学習と同じです。一人で向き合うからこそ,自分の感覚や感性で得られる喜びがあると考えます。
本には,音も動きもありません。だからこそ音や動きを自分で想像することができます。文字の向こうに見える情景や気持ちの想像も,自分らしく自由にできます。文字と「向き合うこと」から感じる心や想像する力が育ちます。
何より本を読むことの楽しさに気づかせたいものです。