小学校生活
ロッカーの中が,すぐ,ごちゃごちゃになってしまいます。整理整頓の仕方は,どのように指導したらよいでしょうか。
【答え】
『探しやすく,取り出しやすい』が基本です。まず,入れるものを決めましょう。次に,入れる場所を決めます。物どうしが重ならないよう,置き方や出し入れの仕方を支援します。
【なぜ】
物の管理を通して「どこに」「何があるのか」を把握する力が培われます。物どうしの大きさや形を比べて,置く場所や向きを考えること,出し入れの頻度を考え,置き方を工夫することにより,物と自分の行動とをシミュレーションする力が育ちます。
また,自分のものを管理することで,物に愛着をもち,それらを大切にする心も育まれます。まずは,「体験を通して考える力を育てる」機会と捉えましょう。
【方法】
学校の施設により物の置き場所には違いがありますが,教室内に置かれている,箱型のロッカーを例にして考えましょう。
まずは,「入れるものは何か」を決めます。子どもが自分で管理できるものだけを入れるように指導します。物の管理は大人でも難しいものです。入門期の子どもは,これまでの生育暦により,物の管理能力にも大きな差があります。能力というより経験といった方が当たっているでしょう。自分にとって必要なものは何かを,まず知ることから始めましょう。
例えば,次のように,持ち物を「使う時間」や「使う内容」で整理してみます。
○一日のうちのどこかで使うものは,ロッカーに入れる。
ランドセル読書用の本やドリル置き傘など
○毎時間使うものは,机の中の道具箱に入れる。
教科書やノート,筆箱クレヨンなど
この他,粘土や書き方ノートなど,さまざまなものがあると思いますが,入門期の子どもが管理できる量は多くても三つから四つです。第2期入門期に見直すなどして,最低これだけは入れておくものとして決めるとよいでしょう。教科書やノートなどの学習用具については次の項で示します。