風邪や体調不良で,保健室へ行く子どもが増えてきました。換気にも気を配っていますが,子どもたちの服の着方が気になります。室内にも関わらず,ジャンパーなどコート類を着たままなのです。健康面との関連で気になります。
【答え】
「暑い寒い」を自分で感じ,脱ぎ着ができるなど,生活の環境を自分で整えられる子どもに育てましょう。
【なぜ】
学習や遊びに夢中になり,力をつける毎日の基盤は健康な心と体です。子どもたちを取り巻く気候環境は,年々厳しくなってきています。自分で環境の変化に合わせて服装を整えるなど,健康への関心をもち,自分で考え生活できる能力が,これまで以上に必要だと考えるからです。
服の着方ひとつで,体温が維持され健康を守ることができます。子どもは急に発熱する,急に体調が悪くなるなど,急激にその体調を悪化させます。朝は元気で活動していたのに,中休みには,ぐったり。なんてことも珍しくないことです。それだけ自分の身体のことがよくわからないのも事実です。だからこそ,服の着方ひとつでも理解して自分を守ること,健康に対する関心をもたせたいと考えます。
【方法】
「ここは,スキー場ではありません。ジャンパーは脱ぎましょう。」ある先生の言葉です。室内と室外での服装は違います。室内ではコートやジャンパーを脱ぎ,休み時間など外で出るときは着る,というごく当たり前の習慣が子どもたちに育っていないと感じます。
ですから,気温が上がり暑くなってきているにもかかわらず,ジャンパーを着て過ごしています。暖かい室内でジャンパーを着ているのですから体は必要以上の暖かさを感じています。外に出たときは当然「寒い」と感じるのです。
また,ジャンパーの中に何をどのように着るのか,その着方への気づきや育ちも十分でないと感じます。「先生,寒い」と訴えてくる子どもの服装を見ると,ジャンパーの中にトレーナーやセーターが一枚だけのことが多くみられます。これでは体温調節が難しい。体温を逃がさないためには下着を着る,その上には風を通さないシャツやブラウスを着るなど,一昔前までは当たり前のように親から伝えられてきていました。学校でも指導して,健康に関心をもち元気な毎日を過ごすことのできる子どもを育てましょう。
のびのび自分の力を発揮し,ぐんぐん伸びてくる子どもは学習にも遊びにも集中し,力をつけています。元気に活動しています。健康がいかに重要かを再度考え,指導したいと考えます。